主力のエンジンは4気筒から3気筒へ


以前は4気筒がスタンダードだったエンジンが3気筒への移行が進み、今や欧州を中心に1.5リーター以下は3気筒化が当たり前のようになってきました。

そしてその採用範囲もミドルクラスまで及ぶ可能性を秘めています。

この背景には、年々厳しさをます燃費規制(CO₂排出量規制)への対処とし
各メーカーが進めるエンジンの「ダウンサイジング化」があります。


 

3気筒エンジンの利点

 

気筒数を減らし機械損失を減少

3気筒は4気筒と比べた場合、1気筒少ない分、摺動抵抗(物がこすれ合う抵抗)が少なく機械損失が減少し、燃費・出力とも向上します。

また部品点数が少なくなり、軽量化とコスト削減になります。
 
 

燃焼効率が最も良い排気量にマッチングしやすい

燃焼効率がもっとも良いとされる1気筒当たりの排気量は
400 ~ 600cc当たりと言われています。

1気筒当たり400~600cc付近でエンジンを構成すれば、
燃費・出力とも効率が良くなり高結果となるわけです。

 ● 333cc × 3気筒 = 1.0L  250cc × 4気筒 = 1.0L)  
 ● 400cc × 3気筒 = 1.2L  300cc × 4気筒 = 1.2L) 
 ● 500cc × 3気筒 = 1.5L  (375cc × 4気筒 = 1.5L) 

コンパクトクラスでよく使用される1.0~1.5Lエンジンは
4気筒よりも3気筒で作った方が1気筒当たりの排気量がより理想的な値に近づき、効率的に優れたエンジンとなります。

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ターボで動力性能と燃費を両立

ターボはもともと捨ててしまう排気エネルギーを再利用するものですから、エネルギー効率が良く、セッティング次第では出力を上げつつも燃費の悪化を防ぐといった効果が期待できます。

ダウンサイジングで排気量が減ったとしてもターボを付加すれば1.3~1.5倍程度は出力を挙げられますから、1ランク上のクラスまでの動力性能を容易に確保できますし、かつ燃費も良好です。

例えば、今まで
2.0L・4気筒エンジンを搭載していたクルマが
1.5L・3気筒エンジンにダウンサイジングしても、ターボを付加すれば
同等の出力を確保した上で燃費は向上することが可能となります。

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エンジン長が短くレイアウトしやすい

3気筒は4気筒に比べ1気筒少ない分、エンジン長が短くなりますから、エンジン・レイアウトの自由度が広がり設計がしやすくなります。

今後増えるであろうHVやPHVへの対処を考慮した場合にも
発電機やインバーターの搭載位置の確保に有利となってきます。
 
また、コンパクトクラスはエンジン横置き・FF車が主流となっていますが
エンジン長が短い3気筒は前輪の操舵角が多く取れるようになり、
コンパクト車に要求される小回り性が確保しやすくなります。


その他にも3気筒は気筒間の排気干渉が起きないため、排気周りがコンパクトになるなどのメリットがあります。

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