クルマの「スポーツブランド」 その種類とミニ知識


各メーカーが力を入れ始めた「スポーツブランド」
いくつかその種類と特色を確認していきます。

 

GR(トヨタ)

トヨタのモータースポーツを一手に担う社内カンパニー「GAZOO Racing Company」が企画するスポーツブランド。



その「GR」にはチューニング仕様により3つのグレードがあり、
ホットな順に並べていくと

 ● GRMN
 ● GR
 ● GR-S

「GRMN」はシャシーに加えエンジンもチューニングされた最もホットな台数限定モデル。

「GR」はエンジンチューニングは無いものの、ボディ補強や足回りをチューニング。

「GR-S」はボディ補強やエアロパーツを組み込んだ最もライトなチューニング。

となります。


ちなみに、全車販売中止となった「G’s」が「GR」相当へ、
「RS」は「GR-S」相当となり、
トヨタのスポーツブランドは「GR」へ統一されています。
 

NISMO(日産)

日産自動車グループで特装車両を手掛けるオーテックジャパン。

そのオーテックジャパン内に新設されたニスモ・カーズ事業部が手掛ける高性能スポーツブランドが「NISMO」です。



NISMOを冠する国内モデルは

 ● GT-R NISMO
 ● フェアレディZ NISMO
 ● ジューク NISMO
 ● ノート NISMO
 ● マーチ NISMO
 
などで、日産車をベースとした信頼性の高いコンプリート・カスタムカーとなっており、この他に海外専用モデルも展開しています。
 

STI(スバル)

スバルの連結子会社であるスバルテクニカインターナショナルが手掛けるスポーツブランド。



STIには大きくいって以下の2つのグレードが存在します。

 ●「STI」が付くモデル。
    カタログに記載され常時販売されます。
    例:「WRX STI」や「レヴォーグ STI Sports」など

 ●「tS」が付くモデル。
        期間限定や台数限定で受注生産される特別仕様のコンプリートカー。
    例:「WRX S4 tS」や「XV HYBRID tS」など

スバルはニュル24時間耐久レースにWRX STIをベースとするクルマで2008年以降毎年参戦し度々クラス優勝を果たしたことで「STI」ブランドは広く認知されてきました。

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Mercedes-AMG(メルセデス・ベンツ)

元となった「AMG」は車両をアフターマーケット的に高度なチューニングする会社でメルセデス・ベンツ以外のクルマも手掛けることもありましたが、1999年にDaimlerChryslerグループに吸収され、その後正式にメルセデス・ベンツのスポーツブランドとなっています。



開発はベース車のコンセプト段階からAMG開発陣が参画し非常に高度なチューニングが施され完成度が高いものとなり、かなり高額な部類となってきます。

「Mercedes-AMG」はその生い立ちと開発・生産体制からいって非常に独自性が強く、ベースとなるメルセデス・ベンツとは切り離された全く別物のクルマとして扱われる傾向にあります。

ちなみに「AMG」の読みは、
日本ディラーの場合は「エーエムジー」と英語読み。
ドイツでは「アーエムゲー」とドイツ語読み。

そして日本で一般的となっている「アーマーゲー」という呼称は、正確な読み方からいうと間違ったものとなります。
 

BMW M(BMW)

前進は1977年にBMWのレーシング部門が母体となってできたBMWモータースポーツ社。1993年に現在の「BMW M」に社名を変更しています。



ベースとなるBMW車全般にいえるのは元々スポーツ性を意識したものとなっていますが、高度にチューニングを施したMシリーズは更にBMWのスポーツ性を誇示するものとなっており、永いモータースポーツ活動を通じ成長してきた老舗のスポーツブランドです。

本社と密接な関係を持つ「BMW M」はサーキット走行もできるクルマにチューニングされながらも高い耐久性とデザイン性を保持しており、生産はBMW本社で行われています。

ちなみに「BMW Individual(インディビジュアル)」という特別注文に対応し内外装の質感にこだわったプログラムがありますが、これを「BMW M」で生産を行っています。
こちらはスポーツモデルというよりも、オーダーメイド的な上質なラグジュアリー指向のクルマとなります。

なおBMWには「ALPINA(アルピナ)」という別のスポーツブランドが存在し日本でも有名ですが、こちらBMWとは資本提携がない独立した会社で、BMW公認のコンプリートカーをALPINAが自社で生産し販売しています。

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アルピーヌ(ルノー)

当初アルピーヌ(Alpine)はルノー車をベースにチューンナップ車を販売していていた会社で、ラリーやルマン24時間レースなど数々のレースで好成績を残していますが、代表作のアルピーヌA110が世界ラリー選手権で優勝した1973年にルノーの傘下となっています。



1995年にアルピーヌA610が生産終了以降はアルピーヌの名は途絶え、ルノーのモータースポーツ部門のルノー・スポールがスポーツモデルの開発を引き継ぐ形となりましたが、

その後、カルロス・ゴーンCEOのもと、ルノーは2017年より新型アルピーヌA110の販売を開始するとし「アルピーヌ」ブランドが久しぶりに復活しています。

新型A110はデザイン性にも評価が高かった初代の面影を残しつつ現代風にアレンジされピュアスポーツ。ブランド復活の起爆剤として注目が集まっています。
 

アバルト(フィアット)

当初アバルト(Abarth)はフィアット車をベースにチューンナップ車を販売をしていた会社で、レースにも積極的に参戦し好成績を収め多くのスピード記録も更新しています。



1971年にフィアットの傘下となった後はフィアットのモータースポーツ部門となり、同じくフィアット傘下である「アウトビアンキ」や「ランチア」の市販スポーツモデルを手掛けつつモータースポーツ活動を行っていきましたが、
1997年の組織変更に伴いアバルトは事実上消滅しています。

しかしながら、2007年にフィアットより公式に「ABARTH&C」の復活が発表され、同年にアバルト・グランデプントを発売。

現在は新型フィアット500をベースとしたアバルト・モデルが中心となりブランド展開されています。




昨今のスポーツブランドは、
上位の高性能なモデルは従来通りスポーツブランド自身が持つ工場で手作り的に生産するものの、
ライトチューニング版は極力、本社のラインで生産し効率性を重視する方向性がみられます。

また、従来無かったSUVにもスポーツブランドを冠したモデルが登場してきている点も時代を感じる所です。

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