新型トゥインゴがRRを採用してきた理由

 
2016年7月に日本導入となった3代目・新型ルノー・トゥインゴは、
RRでの登場となりました。

今や絶滅危惧種のRR。
小型車ではFFが大勢の中、大メーカーのルノーが採用してきたところにもインパクトがありましが、なぜ今、RRなのでしょうか。

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出典「http://www.renault.jp/」
 

欧州都市部の交通事情

欧州の都市部(パリ、ローマ、ベルリンなど)は道幅が狭く、
そして、日本と違って路上駐車が当たり前。
クルマ同士がギリギリの間隔で、ぎっしりと縦列駐車をしている光景がよく見られます。

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このような事情から、
小回りが利いて、駐車スペースが見つけやすいコンパクトなクルマが人気で、
日本ではまだ認可が下りていない超小型モビリティなんかも数多く走り回っています。


そして今回、フランス最大手の自動車メーカー・ルノーが新販売する
トゥインゴはAセグメントに属する、最小コンパクト・クラスのクルマ。

ボディサイズは以下の通りかなりコンパクトです。 
 ● 全長 : 3620 ㎜
 ● 全幅 : 1650 ㎜
 ● 全高 : 1545 ㎜


さて、 「RR」を採用した場合、小型車が得することってなんでしょう?

それは、室内空間を確保しつつ、
 ①最小回転半径を最大限に小さくできる
 ②フロント部分を短くできる
 ③フロントフードがクラッシャブルゾーンになり衝突安全性が向上する
こと。

FFの場合は、フロントにエンジンとミッションを横に長く搭載するため、
操舵するフロント・タイヤの切れ角を邪魔して、クルマの最小回転半径を悪くしてしまいますが、

RRの場合は、エンジン・ミッションがリアですから、
フロント・タイヤを邪魔するものがなくなり、
切れ角が大きく取れ回転半径がかなり小さくなります。

例えば、各車の最小回転半径を比べると、
   ● VW・ゴルフ(FF): 5.2 m
   ● 軽のN-BOX (FF): 4.5 m
   ●トゥインゴ   (RR): 4.3 m

トゥインゴの方がボディサイズが小さい軽自動車よりも、回転半径が小さくなっています。

また、フロントにエンジンを積まないので、
フロント部分が短くなり前方の見切りもよくなり、
欧州の都市部の狭い道、路上駐車なんかにも都合がいいわけです。

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ということで、RRの採用で室内空間を確保しつつ、
「小回りが最高に良く、都市部に最適な小型車」

という、大きなアピールポイントを
ライバルひしめく欧州・小型車市場で得たことになります。
 

ダイムラーとの提携

超小型のクルマにメリットが見い出せる「RR」ではありますが、

現状、FFを主軸に作っているメーカーが
RRを採用しようとした場合の最大のネックは、
非常に資金が掛かるRR用のプラットフォームを別途、準備しなければいけないことです。

ルノーはこれを提携関係にあるダイムラーと
プラットフォームを共同開発するという手法で解決してきました。
(※開発はルノーが主体で実施)

ちなみに、ダイムラー側はこのプラットフォームを
「スマート・フォーフォー」に採用しています。

そして、「ルノー・トゥインゴ」と、「スマート・フォーフォー」の生産を
ルノーのスロベニア工場で同時に行い、ここでも投資効率を上げてきています。

「プラットフォームの共同開発」「生産をひとつの工場」でと、
提携関係を大いに活用した結果、RRのトゥインゴが誕生しました。

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出典「http://www.renault.jp/」


FF全盛の今、RRの採用はもうないのかなとも思っていましたが、
意外にも、大メーカーのルノーから出てきました。

これには大きな意義がありそうで、
あらためてRR活用の道はまだあることを、再認識させてくれました。

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