ピックアップトラックは「荷台」を活かしてアメリカで大人気

 
今、米国で一番売れているクルマが大型ピックアップトラックで、
上位3位までを独占しています。

【 2015年 米国販売台数 トップ5】 赤文字がピックアップトラック
 1位 : フォードFシリーズ   (フォード) 78万台
 2位 : シボレー・シルバラード(GM) 60万台
 3位 : ラム (クライスラー) 45万台
 4位 : カムリ(トヨタ) 43万台
 5位 : カローラ(トヨタ) 36万台
 


フォードFシリーズにおいては、米国で34年連続1位を取っており根強い人気を誇っている車種ですが、私たち日本人からすると、なぜあれほど大きなトラックが・・・ っと思ってしまうところです。

f-150-1                Fシリーズの主力【F-150】  出典「http://jp.autoblog.com/」

 

「荷台」があるが故の特典

週末になるとキャンピングトレーラーを牽引したり、
荷台は自転車やDIY用品を積んだり、
はたまた、ビニールシートを荷台に被せ水を張りミニプールにしたりと、

ピックアップトラックは様々な使われ方がされてはいるようですが、
通常、荷台は空で普段の足として使用されているようです

ちなみに、販売上位3位のクルマはいずれも大型に属するピックアップトラックで、装備は充実しており、ちょっとした高級車といったところです。

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そんなアメリカでの大型ピックアプトラック人気の秘密の裏には、
「荷台があるトラック(商用車)」という形態を最大限に活かしたところにも
あるようです。

①安い税金と保険料
 
ピックアップトラックは商業用との枠組みにされ、
州によっては税金や自動車保険を優遇しています。

②保護政策

アメリカ自動車業界のビッグスリー(GM、フォード、クライスラー)を保護するかのような政策が永年取られてきました。

まず第1に関税です。
現行、米国の乗用車にたしする輸入関税は2.5%ですが、
ピックアップトラックが属する商用車は約25%もあり、
外国車の市場侵入抑止に繋がってきました。

第2に環境規制。
これだけ、大きなクルマにとっては非常に荷が重い燃費規制等の環境規制ですが、ビッグスリーの大きな抵抗もあり、大型車に対する規制が先送りにされてきた経緯があります。

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③低価格なガソリン

大きく重く(2.7トン前後)、ビックなエンジン(5L前後)で実燃費が約6km/Lと日本車と比べると劣悪ですが、米国の安いガソリン価格(日本の約半分)がこれを許容しています。
シェールオイルの増産等で燃料代の低価格が続いていることも、昨今の人気復活を後押ししています。

④魅力的な高い収益性

大型ピックアップトラックの新車価格は、日本円で約300~600万円。
高級車ともいえる価格帯のクルマが、半値ほどのカローラよりもたくさん売れるわけですから、各メーカーの力の入れようが違ってきます。

⑤老若男女のアメリカ人から愛されるクルマ

アメリカ発祥のピックアップトラックは歴史が古いクルマ。
大きなボディ・力強いエンジンは、未舗装路も数多くある広大な土地柄にマッチし、アメリカ開拓者精神をも連想させ大型ピックアップトラックを所有するということは、一種のステータスシンボルにもなっています。


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日本勢としてはタンドラ(トヨタ)、タイタン(日産)を現地生産し投入していますが、ビッグスリーの足元にも及ばないといったところで、それ以前に、
アメリカ以外のクルマがあまり深入りしてもいけないような気もします。

日本人の理解を超えた、アメリカ精神という不可侵領域が
「大型ピックアップトラック」なのかもしれません。

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