電動化が進む次世代自動車の種類と特徴


燃費を改善しCO₂(二酸化炭素)の排出量を大幅に減らす、もしくは全く出さないことを可能とする次世代自動車。

地球温暖化が叫ばれる中、低炭素社会を目指す上で必要不可欠なものとなってきました。



次世代自動車と呼ばれるものには、
 ● クリーンディーゼル
 ● 天然ガス自動車(CNG自動車)
も含まれてきますが、

今回は電気モーターを利用した次世代自動車について、その種類・特徴をみていきます。


 

ハイブリッド(HV)

モーターとエンジンの力を併用し駆動します。

発進や低速走行時はモーターのみ。
加速などの高負荷時にはモーターとエンジンを併用。
定常走行時などの低負荷時には主にエンジンの力で走行。

状況により異なる動力の組み合わせを選択し走行します。

なお、エンジンは駆動力としても使用しますが発電も行います。



【特徴】
● 低回転でもトルクの強いモーターと、ある程度回転が上昇した時に最大効率を発揮するエンジン。それぞれの特性を活かし低燃費を図ります

● 外部充電を必要としないため、従来のガソリン車と同様に取り扱いが簡便です。

【弱点】
● エンジンが頻繁に起動するため他の次世代車と比較した場合、環境性能では一歩譲ることとなります

【備考】
厳密にハイブリッドは、
「ストロング・ハイブリッド」と「マイルド・ハイブリッド」に分けられますが、
ハイブリッド車と言う場合は通常、「ストロング・ハイブリッド」のことを指し上記で説明したものとなります。
 

マイルド・ハイブリッドとはエンジンによる発電は無く、減速時のエネルギーで発電・充電します。

モーターは発進時や加速時の補助が主な役割となり、ストロング・ハイブリッドと比べモーターの駆動アシストは控えめとなりますが、搭載するモーターと駆動用バッテリーは小型のものとなりコストを低く抑えることができます。
 

プラグインハイブリッド(PHV)

モーターとエンジンの力を併用し駆動する点はハイブリッドと似ていますが、
・EV走行距離が長い
・外部充電機能がある

といった点が異なり、ハイブリッドよりも大型の駆動用バッテリーとモーターを搭載しています。



【特徴】
● おおよそ20~50km程度のモーターのみでの純EV走行が可能で、通勤・買い物程度の距離であればガソリンを未使用とすることも可能となってきます。

このことから、ハイブリッドよりも環境性能に優れたクルマとの位置付けになります。

● バッテリー残量が無くなった場合は通常のハイブリッド車と同等の機能となり、ガソリンのみで走行が続行できます。

【弱点】
● ハイブリッド車と比べ大型のバッテリーや外部充電機能が必要となり、かなり高価となってきます。

● PHVの環境性能を最大限発揮するには外部充電を行うことが必要で、やや手間が掛かかります。

【備考】
普及が進むハイブリッドに比べ環境性能に優れるPHVを優遇する制度が世界的に多くなり、ハイブリッドの次にくる次世代車としてPHVの開発に自動車メーカー各社は注力しています。
 

シリーズハイブリッド

エンジンで発電しながら、モーターのみで駆動します。
外部充電機能は無く、エンジンはあくまでも発電用で駆動力には使用しません。

 ※現状、e-POWER(日産)が世界で唯一のシリーズハイブリッド



【特徴】
● モーターのみの駆動ですが、燃料はガソリンとなり航続距離が長く電欠の心配がありません
● 外部充電を必要としない為、使い勝手は従来のガソリン車と同様に良好です
● 高価な駆動用バッテリーが少なくすみ、車両価格を低く抑えられます
● 燃費はハイブリッド車と同程度となります

【弱点】
● 発電用エンジンが頻繁に起動するため他の次世代車と比較した場合、環境性能では一歩譲ることとなります

【備考】
ハイブリッドと異なり走行中は全てモーター駆動となるため、走行フィーリングはトルクフルな電気自動車そのものとなります。

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レンジエクステンダーEV

基本は電気自動車で外部充電しモーターのみで駆動しますが、
バッテリーの電気残量が少なくなると小型の発電用エンジンを起動し、充電しながら走行を続行することが可能です。

駆動力はモーターのみでエンジンはあくまでも発電用。
従って、PHVのようにモーターとエンジンを駆動力として併用することはありません。



【特徴】
● EVの最大の弱点である「航続距離の短さ」を小型発電用エンジンでカバーします
その為、電欠による走行不可の心配が格段に減ります

また、電気スタンドが近くに無い場合でも、従来のガソリン・スタンドでガソリンを補給すれば走行が続行できます

● EV走行をしている限り「CO₂の排出無し」「ランニングコストが低い」「高い静粛性」といった点は、純EV車と同じとなります

● 外部充電のみで走行できる距離は200km程度とEVと同程度となり、PHVよりも純EV走行距離は長くなります

【弱点】
● 純EV車と同程度の大型動用バッテリーを搭載し、エンジン発電システムも搭載するため車両価格がかなり高価となります

【備考】
● エンジン発電で走行できる距離は、外部充電のみで走行できる距離以下とするものが基本となります。

例)外部充電のみで走行できる距離(純EV走行距離)・・・ 200kmの場合
エンジン発電で走行できる距離  ・・・ 200km以下
 

電気自動車(EV)

外部充電しモーターのみで駆動します。



【特徴】
● 走行中は一切、CO₂を出しません
● ガソリン車の比べ、燃料代(電気代)はおおよそ半分以下と経済的
● 部品点数が少なくエンジンオイルも不要でメンテナンスが簡単
● 高い静粛性

【弱点】
● 航続距離が短い
● 充電時間が長い
● 車両価格が高い(※大型の駆動用バッテリーが高価)

【備考】
● モーターは低回転トルクが強いため、通常EVにはトランスミッションがありません
 
● 航続距離の短さや充電時間の長さを克服する手段として、「走行中にワイヤレスで充電」「充電済みバッテリーにステーションで交換」といった方法も検討されています。
 

燃料電池自動車(FCV)

水素を燃料とし空気中の酸素との化学反応で電気を発電しながらモーターのみで駆動します。



【特徴】
● 走行中は一切、CO₂を出しません(※排出するのは水のみ)
● 航続距離が長く(約700km前後)、燃料(水素)の充填時間も約3分とガソリン車並み
● 高い静粛性

【弱点】
● インフラ(水素ステーション等)の整備に時間と費用が掛かる
● 車両価格が非常に高価

【備考】
将来的に脱石油・水素社会を目指す日本社会はFCVの普及に期待を掛けています。

ちなみに、走行中にCO₂を一切出さないクルマはFCVとEVのみで最終的に残る次世代車はこの2種と言われていますが、構造がシンプルでインフラ整備もしやすいEVが先行し普及することが予想されます。

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