G-ベクタリングコントロールの仕組みを分かりやすく解説してみる


マツダ車への搭載が進む G-ベクタリングコントロール(GVC)

ちょっと難解なところがあるこのシステムを、なるべく分かりやすく解説していきます。 (以下、「GVC」といいます)


 

どういった効果があるか


仕組みを理解する前に、GVCによってどういう効果があるのか先に確認しておきます。

① ハンドル修正が減少する
カーブや道のうねりなどに無意識に行っている細かなハンドル操作が減ります。

② 体の揺れが低減される
ドライバー及び同乗者の揺さぶりが少なくなり快適に。

⓷ ハンドルの応答性が良くなりクルマが安定する
高速走行・悪天候・雪道・悪路・緊急回避操作でもタイヤの接地感が向上し安定します。



④ 疲労が減少する
上記効果の結果、全乗員の疲労が減り車酔い防止にもなります。

以上のように、クルマの走行安定性に効果を発揮するシステムですが、
次は、どんな仕組みで実現しているかみていきます。
 
 

どんな仕組み?

 

GVCがしていること

クルマがコーナーリング中か、加速中か減速中か、路面がうねっているかなど、走行状況によって絶えず4つのタイヤが路面に接地する力(荷重)の配分が常に変化しています。

そして、このタイヤ荷重の変化によって、
 ● クルマの挙動の変化(傾く・揺れる・安定する)
 ● ステアリングの利き方の違い(曲がりやすい、曲がりにくい)
などとなって現れてきます。


例えば、コーナーを曲がる場面を想像してみます。
運転が上手な人は早く・安全に曲がろうとしてこんなことをしています。

①コーナーに侵入する直前
 速度を低下させる
   ➡ 前輪に荷重が移る
   ➡ 前輪の接地力が増して曲がりやすい 

②コーナーリング中
 
速度をちょっだけ上げる
  ➡ 後輪に荷重が少し移る
  ➡ 前輪と後輪の接地力が近くなりクルマの姿勢が安定する


人は路面の状況から予想したり感じ取ったりして、微妙にハンドルを修正したり、ブレーキを掛けたり、アクセルを操作をしたりして、タイヤの接地力を無意識に調整していますが、

GVCは、クルマの走行状況に合せてエンジンの力(トルク)のみ
人が感じ取れない程度ちょっとだけ落としたり・戻したりを高速に行い、
最適なタイヤ荷重を自動調整し、スムーズに違和感なくクルマの挙動を
安定させます。


なお、GVCはあくまでもエンジン・トルクだけを調整しブレーキを掛けたりはしません。そしてこの効果を、普通のFF(前輪駆動車)でも実現しています。

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何をキッカケにトルクを制御してる?

最適なタイヤ荷重にするためエンジントルクを調節する「GVC」ですが、
エンジン・トルクを調整をするキッカケ(トリガー)は、
ステアリングの操舵角】と【車の速度】のみです。

GVCはドライバーが行ったステアリング操作とその時の車速の組み合わせから、事前に設定された最適なエンジン・トルクを割り出してエンジンに命令します。
 

「G:加速度」は荷重を変化させる大きな要因

「GVC」を訳すると、
 ● G                 加速度 
 ● 
VECTORING  : 方向づけ
 ●
CONTROL     制御

「加速度の方向づけを制御する」となります。

そして、この「G:加速度」が4つのタイヤ荷重を変化させる
大きな要因の一つです。



GVCは、
現状のクルマの速度(前後のG)ステアリング操作(横のG)のデータから、
最適なエンジン・トルク(前後のG)をECUが割り出して微調整し、
「横のG」と「前後のG」の2つで合成されるクルマとしてのG
最適値に近づけます。

その結果、4つのタイヤに適切な荷重が生まれ、クルマの挙動が安定します。

次ページ GVCの隠れた利点

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