ロータリーエンジンを生かしきれないマツダの次なる一手

 

マツダの企業イメージとは

マツダの企業イメージ・第1位は「ロータリー」。

ある雑誌のアンケート結果です。

以下の順位は
 2位:SKYAKTIV
 3位:クリーンディーゼル
 4位:ロードスター

2012年のRX-8を最後に、ロータリーエンジン車の生産は中断されているにも関わらず、ここ数年間は「ロータリー」が連続で企業イメージ1位となっていて、

いかに、「マツダ = ロータリーエンジン」
クルマファンの間で根付いているかが、うかがい知れます。

 

This precision-designed rotary makes the Cosmo a collector’s item. Which model would you like to see with a rotary engine?

Mazda Canadaさん(@mazdacanada)が投稿した写真 –


さて、これだけのロータリーイメージを持ちながら、
マツダはこれを生かし切れているかというと
そうでもなさそうです。

今、営業成績絶好調のスバル
こちらの企業イメージ1位は「水平対向エンジン」。

スバルは自社生産する全てのクルマに水平対向エンジンを搭載し、
北米を中心に躍進しています。

現在、水平対向エンジンを量産しているのは、
スバルとポルシェのみで、
どこのメーカーでも作っているというエンジンではありません。

性格は異なるものの、ロータリーエンジンも同じく希少なエンジン。
そして現在、搭載している車種は一つもありません。

なぜ、これほどにロータリーエンジン自体が、
現在、マツダに営業成績として貢献できていないのでしょうか。

スポンサーリンク

 

過去のロータリー戦略の失敗

マツダのロータリーエンジン量産車第一号は
1967年(昭和42年)発売のコスモスポーツ。

2シータークーペとしてスポーツ性を強調。
低いボンネットは小型のロータリー専用だからできたもので、
未来的で魅力あるデザインでした。

新車販売価格は148万円。
当時の大卒初任給が26,200円で、今は約20万円で約7.6倍。

これから単純に、コスモスポーツの値段を今に換算すると
148万円 × 7.6倍 = 11,248,000円

ロータリーエンジン車の初物とはいえ、かなりの高額でした。

andromeda-galaxy-1096858_640


2台目にロータリーエンジン車となったのは1968年(昭和43年)発売、
大衆車ベースの「ファミリアロータリークーペ

これ以降、ロータリーエンジンは
「ルーチェ」「カペラ」「サバンナ」・・・
と矢継ぎ早に、いろんな車種に搭載されていきます。

その結果、ロータリーエンジンは巷にあふれかえり燃費の悪さもあってか安い中古車価格。
高性能でありながら手に入り易いサバンナは、暴走族車の定番となりブラックなイメージが付きまといました。

当時の日本メーカーの悪い風潮として、エンジンルームは大きく取り
なるべく多くの種のエンジンが搭載できるように設計していました。

ロータリーエンジンは小型・軽量が故に、幸か不幸か
レシプロエンジンが入るクルマには搭載が出来てしまいます。

従って、ファミリア以降、
なんでもかんでもロータリーエンジン搭載車となってしまい、
ロータリーエンジンの特徴を生かしきれない特性と
平凡なスタイルに終始して安物イメージが定着。

確かにロータリーエンジンは部品点数も少なく、
製造コストも思った程ではないでしょう。

しかしながら、量産化に向けての企業努力は並々ならぬものがあったはずで、
開発費も勘案すれば、決して「安物エンジン」ではないはずです。

それだけ苦労して手に入れた世界に一つしかない
量産型ロータリーエンジンを
大衆車とも思えるクルマにも搭載していったということは、

当時のマツダは「ブランド」というものを
理解していなかったということです。
欧州のメーカーだったら、決してこのようなことはしなかったでしょう。

今になっていえることなのかもしれませんが、
マツダは営業戦略として
「ロータリーエンジンの出し惜しみ」
をするべきでした。

販売当初より、搭載車種は燃費の悪さも許される高級スポーツカーに
限定するなど、 ロータリーエンジンの希少性を強調した上で、

企業イメージのトップブランドとしてロータリーを据える戦略を
マツダは取るべきだったと思えます。

 

次のクルマは新たなロータリー・イメージが求められる

2015年東京モーターショーに参考出品された
ロータリー搭載を想定した「RX-VISION」。



ロングノーズ、ファーストバックの大変美しいクルマでしたが、

参考出品とはいえ、あまりにも広大な全幅(1,925mm)など
現実味が薄く、これがそのまま市販車に発展していくかは疑問が残ります。

とはいえ、
従来のロータリーイメージを一新するには、
このくらいの高級感を持ったスーパースポーツを
次のロータリー車には持ってくる必要があるということです。

そして、あのロングノーズを見て期待してしまうのは4ローターのエンジン。
レシプロエンジン換算で12気筒相当です。
これであれば、世界に一つとしてない高級エンジンと言い張れます。
そして、燃費規制対応としてハイブリッド化も必要になってくるでしょう。

マツダ・ブランドの底上げのためにも、次世代ロータリー車としてはこのくらいのインパクトが必要で、日産・GT-Rのようなフラッグシップカーをマツダは目指すのかもしれません。

スポンサーリンク

「86」というクーペを売るためのトヨタの知恵
「NOREL」はクルマ乗り換え自由の注目サービス

Pocket
LINEで送る