4ナンバーの軽貨物は一般の個人が乗用としても使用が可能ですが、
5ナンバーの軽乗用車とは何が違うのでしょう?
まずは、軽自動車の種類からおさらいしてみます。
軽自動車には「乗用車」「貨物車」「特殊用途車」があり
この3種類はそれぞれ「自家用」と「事業用」に更に分類することができます。
「自家用」は文字通り、一般個人の使用が主な目的で、
ナンバープレートは黄色地に黒字が基本。
そして「事業用」は、事業者が事業目的に使うもので
ナンバープレートは黒地に黄色字となり、
税金や任意保険料などが異なってきます。
さて今回、メインテーマとして扱うのはこの中の
「軽自動車の貨物車の自家用」。
いわゆる「軽貨物(自家用)」です。
この黄色地に黒字の4ナンバーの「軽貨物(自家用)」を
一般個人が使用する場合のメリット・デメリットなどみていきます。
車両の違い
軽貨物は貨物輸送が優先されるため軽乗用車と比べると
● 荷室部分を広く
● 重い荷物を載せられる
必要があり細かく規定されています。
このため、車両はこんな特徴となってきます。
● トランク部分は広いが後部座席は狭くクッション部分が薄め
● 後部座席を畳んだ際に床がフラットになるものが多い
● サスペンションが固く乗り心地は固めの傾向に
● タイヤは強度の高いものが採用され、やはり乗り心地が固めとなる要因に。
また12インチ程度の小径の物が主流
軽貨物は荷室が広くなる代わりに後部座席の居住性が悪化してきます。
経済性等の違い
軽貨物は装備等の面で簡素化される傾向にあり、
軽乗用車と比べると車両価格は10~40万円程度低くなってきます。
【参考】※同一車体がベースの下記車種で比較
● 軽貨物車「エブリィ」の価格帯:約95 ~ 147万円
● 軽乗用車「エブリィワゴン」の価格帯:約143 ~ 181万円
そして、維持費等の違いを比較してみます。
軽貨物は軽乗用車と比べ自動車税が年間で5,800円安くなりますが、
他の維持費にはこれといった違いがなく、ほとんど差を感じません。
車検期間については、
軽貨物が初年度が3年ではなく2年とはなりますが、その後は2年毎。
軽乗用車と大して変わらない車検期間は選択しやすい部分となってきます
一つ注意が必要なのが任意保険で、
軽貨物に年齢条件を付加できない保険会社がいくつかありますから、
保険料をなるべく抑えたい場合は保険会社の選択は重要になってきます。
まとめ
税金・保険料においてはあまり差が無く、
維持費の面では大きなメリットはありませんが、
車両価格が低めの設定となる軽貨物は軽乗用車と比べると
数十万円程度購入価格を低く抑えることが可能となってきますから、
この部分が大きな選択材料となってきます。
しかしながら、後部座席が狭くなり乗り心地も多少悪化の傾向にありますから、
3人以上で乗車する機会が頻繁にある方には向いてきません。
では、どんな方に軽貨物(自家用)はお勧めできるかというと・・・
2人以下の利用がほとんどで
● 通勤や買い物などの下駄替わり
● 大きな荷室を活用して車中泊や日曜菜園・サーフィンなどの趣味を楽しむ
● 職人さんの仕事道具・資材運搬
といったことなどに活用するのに向いているといえそうです。
結論として一般個人の方からみた場合の「軽貨物(自家用)」の魅力は、
第一に「車両価格の低さ」
第二に「フラットとなる大きな荷室」
といった部分となってきそうです。