e-POWERはハイブリッドを超えられたのか


 

比較② 走行性能

モーターのみで走行するノート。
そしてエンジンも併用するアクアとの走りの差は?

【POINT
ノートの走行フィーリングは電気自動車そのもの。
力強いトルクで走りはアクアをしのぐ。






 
ノートに搭載される電気モーターの出力は

 ● 最高出力 :109ps / 3008-10000rpm
 ● 最大トルク:25.9kgf・m / 0-3008rpm



特筆すべきは最大トルクを発生している回転数で
「回転数0」、つまりモーター回転直後から最大トルクの25.9kgmという2.5Lガソリンエンジン車並の高トルクを発生している点。

このおかげで発進加速、追い越し加速ともかなり良好です。
 
また、ノートは他の電気自動車と同じくトランスミッションを搭載しておらず、
マニュアル車でいうところの2速と3速の中間あたりの減速比で固定されおり、
シームレスかつ力強い走りが魅力。

また、前席下に配置した駆動用の重いバッテリーで低重心となりハンドリングも良好。
乗り心地にも好影響を与えています。





方やアクアの方の出力はエンジンと電気モーターの合計となります。

● 最高出力
 エンジン  :74ps / 4,800rpm
 モーター  :61ps

● 最大トルク
 エンジン  :11.3kgf・m / 3,600-4,400rpm
 モーター  :17.2kgf・m 

一見するとエンジンとモーターの出力合計がノート以上となりますが、
エンジン出力はモーター駆動用の電力としても使用されるので、
そのまんま合計とはいきません。

そうはいっても走行条件によって2つの動力をうまく使い分けるハイブリッド。
良好な燃費を確保しつつも、過不足のない動力性能を得ています。



モーターアシストのおかげで発進加速も良く、
低重心のおかげで意外なほどハンドリングが良好なアクア。

ですが比較となると
電気自動車らしいトルクフルでレスポンスの良いノートの走りの方が、
アクアより一枚上手となってきそうです。


ちなみにノートの最高速度は約145㎞/hとかなり抑えられていますが、
120㎞/hまでなら鋭い加速は健在。

トランスミッションがあればこれ以上の高速走行も可能となってきますが、
伝達ロスや車両コストなどを考慮した結果、この程度、最高速度が出れば十分実用範囲であるとの判断なのでしょう。

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比較③ 静粛性

モーターを利用する両車が力を入れる静粛性の差は?

【POINT】
ノートは大きめのエンジンで余裕をもって発電し、
静粛性ではアクアを一歩リード







ノートの発電用エンジンは1.2Lの3気筒エンジンで、従来のガソリン車に搭載されていたものをe-POWER用にチューニングしたもの。
発電用としては大きめのエンジンとなります。

3気筒エンジンということで、特有の振動・騒音が気になるところですがノートの場合はクランクシャフトの両端にアウターバランサーを付加しこの振動を極力抑えています。

また、一番燃焼効率が良く振動・騒音とも許容範囲となる2,400回転付近を
多用するようセッティングされており、

● 充電が十分であればエンジンは起動せず発進はモーターのみで可能
● 40km/h以上になるとエンジンは頻繁に起動するようになる
● 高速走行時は常にエンジンが起動
● 強くアクセルを踏み込めばエンジンは5,000rpm付近まで回転

と、従来のエンジン車と近い感覚でエンジンの回転も上下するので
違和感が少なくなっています。

そして、なるべく速度が高くなりロードノイズ等が高まりエンジン音がかき消されるようなタイミングでエンジンが極力掛かるようなセッティングをしつつ、
車体側の防音対策も充実させています。

しかしながら、駆動用バッテリーはコストと重量を考慮し小さめな容量なため、
走行していれば頻繁にエンジンは起動しますから
さすがに、純電気自動車並みの静粛性までとはいきません。



アクアも要所要所でモーターアシストがあり静粛性には定評のあるところですが、エンジンが始動すると音が耳に付きやすくなってきます。


ノートは発電用としては大きめの1.2Lエンジンで余裕を持って発電しており、
極力、高回転域は使用しない設定も相まって静粛性でアクアを一歩リードします。
 

新感覚の「ワンペダルドライブ」

ノートe-POWERでエコドライブ用の「ECOモード」と加速が強力となる「Sモード」を選択した場合に、ワンペダルドライブが可能となります。



これは、「NORMALモード」時の約3倍の強さの回生ブレーキを掛けるもので、
ブレーキペダルを踏まずともアクセルを戻すだけで停止まで可能で、
人が減速していると感じる強さ(0.07G以上)になると自動でブレーキランプも点灯してくれます。


このワンペダルドライブの回生ブレーキの利きは、

 40km/h以下での減速時には強く掛かり、
 50km/h以上を超えてくると徐々に弱めになっていきます。

そのため、高速走行時に急にアクアセルを戻して急激な減速は掛からないので、
ぎくしゃく感はかなり低減されています。
 

ところで燃費重視とする場合は回生ブレーキが強く利く「ECOモード」を選択することになり、必然的にワンペダルドライブでの走行となってきますから、最初は慣れが必要となってきます。

しかし、慣れてしまえばアクセルペダルだけで加速・減速そして停止までできるという新感覚のドライブフィーリングで楽しめそうで特に渋滞時には便利な機能となり、ハイブリッド車には無いアドバンテージとなってきます。

 
日産は今後もe-POWER搭載車種を追加する予定とのことで、
今後の展開が楽しみなジャンルとなってきました。

そしてハイブリッドも横目でe-POWERを睨みつつ進化を重ねることとなり、
本当の両車の対決はこれからといったところです。

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