なぜディーゼルエンジン車は燃費がいい?


ディーゼルエンジン車はガソリンエンジン車と比べ、
2~3割ほど燃費が良くなります。

この差はどこから?
 

【事前確認】そもそもは燃料の違いから

みなさんもご承知の通り、ディーゼルエンジンは軽油を使用します。
さて、ガソリンと軽油はどこが違うのか?
 
 

以上の表から ・・・

ガソリン

 ● 自然発火しにくいものの、
 ● 火(火花)を近づけると燃えやすい
ので「火花を飛ばして着火」

軽油(ディーゼル)
 ● 自然発火しやすいものの、
 ● 火を近づけても燃えにくい
ので、「高温による自然着火(自己着火)」

とすると、都合がよさそうです。

なお、軽油であっても火花で点火はできそうですが、
それよりも、自己着火を選択した方がいろいろとメリットが
多くなってきます。

そのメリットとは、以下【本題】の中で出てきます。

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【本題】ディーゼルエンジンの燃費がいい4つの理由

ディーゼルエンジンの燃費がよい理由は以下の4つとなります。

① 圧縮比が高い
② 薄い混合気を燃焼
③ 吸気の抵抗が少ない
④ ターボ過給と相性がいい

では、①~④の詳細を確認してみます。
 

① 圧縮比が高い

最近のガソリンエンジンの圧縮比は10~13程度。
ディーゼルエンジンはでは14~16程度。

そもそも仕組み上、ディーゼルエンジンはシリンダー内の高温で自然着火(自己着火)しますから、高い圧縮が必要となってきます。


ではなぜ、圧縮比が高いと燃費が良くなるのでしょう?

実はエンジンというもの、
爆発してからピストンが下がりきった状態でも、まだまだピストンを押し下げるエネルギー(熱)は残っているのに、排気行程に移りさっさとエンジンの外へ捨ててしまっています。 ※ちなみにこの無駄を「排気損失」といいます

そこで同じ量の燃料を使うなら、ピストンを押し下げる容積(膨張比)を増やしてあげれば、より無駄なくエネルギー(熱)を使いきることができ効率が良くなっていきます。

「圧縮比を上げる = ピストンを押し下げる容積が増える」
 ということですから、

同じ量の燃料を使用するなら、熱効率が上がって燃費が良くなってきます。
 

◆だったら、ガソリンエンジンも圧縮比を高くしたら?

と思うところですが、ガソリンエンジンで圧縮比を上げ過ぎると「ノッキング発生」といった問題が出てきてしまうので、これは難しくなってきます。

 
【ノッキングが過度な高圧縮比で、ガソリンエンジンはしてディーゼルはしない理由】     ここをクリックして確認してください


圧縮比を上げたことで、燃焼室の壁面が更に高温となってきます
この状態で・・・

【ガソリンエンジンの場合】
①混合気を吸入・圧縮し火花で着火。
②一点で着火された火炎は膨張しながら燃え広がり、
③この火炎が内側から、これから燃焼しようとする混合気(未燃焼ガス)を圧縮しながら高温の壁面へ押し出します。
④この時、正常な燃焼が終了する以前に、圧縮され更に高温になった未燃焼ガスは自然着火(自己着火)を起こし、これがノッキング(カリカリ音など発生)となります。

これが更に悪化するとエンジンを破損してしまいます。
 


【ディーゼルエンジンの場合】
①空気を吸入・圧縮し軽油を噴射し着火。
②霧状に噴射した軽油は、
 空気(酸素)と接する外側から先に燃焼が起こり、

③未燃焼の軽油が燃焼室壁面に到達することはなく、
 意図しない自然着火は発生しません。


このため、
ディーゼルは圧縮比を高めてもノッキングを起こすことはありません。

(※ちなみに、ディーゼルノックと言われるものは高圧縮比とは無関係です)


②薄い混合気を燃焼

ディーゼルエンジンは自己着火を確実とする高温が必要になるため、高圧縮比となります。

この高圧を確保するため空気を多量に吸入することとなるので、混合気で燃焼すること(リーンバーン)が必然的となりますが、これはこれで都合が良くなってきます。

薄い混合気は発熱量が少ないながらも、熱膨張率が高い空気の密度が高いため燃焼時の圧力が大きくなり熱効率が良好となり結果、燃費の改善となります。

次ページ  「③吸気の抵抗が少ない」「④ターボ過給と相性がいい」

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