日本でも採用の「CAFE方式」を解説してみた

 

CAFE方式による計算と評価方法

ここでは、CAFE方式による計算と評価方法を具体的に確認していきます。

大まかな流れは以下の通りとなります。

 ① 車両重量毎の区分毎に燃費規制が決定される (※従来通り)
 ② CAFE基準値 (※自社が達成しなければならない燃費規制値) を算出する
 ③ CAFE値 (※自社が達成した燃費) を算出する
 ④ CAFE値CAFE基準値をクリアできたかを確認する


それでは詳しくみていきます。 

①車両重量の区分毎に燃費規制値が決定される

まず最初は、従来と同様のやり方(トップランナー方式)で
車両重量の区分毎に燃費規制値が事前に決定されます。

 ※2020年度からはハイブリッド車も対象に加えられています


ちなみに、2020年度の車両重量の区分毎の規制値は、
JC08モードを基準として2011年には既に出来ています。

2020年度は15区分となりその内、参考に中間の3区分だけを
掲載してみます。(燃費目標値はJC08モードです)

燃費目標値1

 

 

 


なお、2018年10月に新しい燃費測定試験「WLTCモード」が採用されます。
この際、WLTCモードによる判定も可能としていますがJC08モードに比べ燃費が悪化する傾向にあるので、当面はJC08モードでの判定が一般的となり最終的にはWLTCモードに統一される見込みです。
 

②企業別燃費基準値 (CAFE基準値)を算出する

さてその次は、
自社が達成しなければならない燃費の規制値となる
企業別燃費基準値(CAFE基準値)がいくつなのか確認します。

なお、わかりやすくするため【 例:ポンタ社】で計算してみます。
 この計算方法はCAFE方式の基本的な考え方として捉え、ご参考程度にしてください。

【前提】
 ※ポンタ社はA車、B車、C車の3種を販売している
 ※A車のみ重量区分の規制値を下回っている
 ※「〇 km/L」の下段の「( 〇 L/km )」は
  1km走行当たりの燃料消費量に変換したものです

CAFE表3

 

 

 

 

 

 

 

 

【計算方法】

重量区分毎の規制値
に実際の販売台数を掛け平均値を出し、
企業別燃費基準値(CAFE基準値)を算出します。


なおこの場合、
「〇km/L」という、ガソリン1Lで何キロ走れるか
のまんまで計算すると正確な平均値が計算ができません。

それは、販売したクルマがどんな使われ方をするかはわかりませんから、販売したクルマ全てが一律に1km走った場合にガソリンを何Ⅼ使ったかという、より実態にに近い「〇L/km」という形に変えてあげないと正確な数値が導けません。

なので、燃費の分母と分子をひっくり返して変換します。

【例】A車の燃費規制値 = 23.4Km/L
            ※分母と分子をひっくり返し・・・
   1L ÷ 23.4km = 0.0427L/km = 42.7cc/km

ということで、
 販売した全てのクルマが一律に1km走行したとして、
 その時、どれだけの燃料を使ったのかを算出し
 その使用した燃料の量を総販売台数で割り、
 企業全体としての平均燃費を出します。

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繰り返しとなりますが、
ここでは企業としての燃費の規制値を算出するので
重量区分毎の規制値を使用し計算します。

  ● A車 42.7cc/km × 100,000台 = 4,270L/km
  ● B車 45.9cc/km ×   70,000台 = 3,213L/km
  ● C車 49.3cc/km ×   30,000台 = 1,479L/km

  ● (4,270L/km + 3,213L/km + 1,479L/km) ÷ 200,000台
   = 44.8cc/km

  ● 44.8cc/km = 22.3km/L

ポンタ社の2020年度の企業別燃費基準値(CAFE基準値)
「22.3km/L」
となりました。

 

③企業別燃費値(CAFE値)を算出する

先ほどの企業別燃費基準値 (CAFE基準値)を計算した時と同じ要領で
今度は、自社が実際に達成した企業別燃費値(CAFE値)を算出します。

ただし、ここではメーカーが発表している「JC08モード」の燃費を使います。

  ● A車 43.5cc/km × 100,000台 = 4,350L/km
  ● B車 44.4cc/km ×   70,000台 = 3,108L/km
  ● C車 47.6cc/km ×   30,000台 = 1,428L/km

  ● (4,350L/km + 3,108L/km + 1,428L/km) ÷ 200,000台
   = 44.4cc/km

  ● 44.4cc/km = 22.5km/L

ポンタ社の2020年度の企業別燃費値(CAFE値)
「22.5km/L」
となりました。

 

燃費を比較してみる

前述の計算で

 ● ポンタ社の企業別燃費基準値(CAFE基準値)は「22.3km/L」
 ● ポンタ社の企業別燃費値(CAFE値)「22.5km/L」

となりましたので、この2つを比較してみます。

CAFE値実際の企業平均燃費)は
CAFE基準値(規制値)以上となったので、
2020年度のポンタ社は、燃費規制をクリアしたことになります。

A車が属する重量区分(971 ~ 1,080kg)では基準値を下回っていましたが、
B車・C車の燃費の良さが貢献し、企業としてクリアとなりました。


そして、各自動車メーカーは毎年このように評価を行います。

次ページ(3/3) CAFE方式を採用する理由とその影響 
ページ(1/3) 従来の方式・CAFE方式とは(概要)

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