800cc車構想の行方


以前、某自動車専門誌に
「800ccクラスのクルマを日産が構想中」との要旨の記事を掲載していました。

コンパクトーカー好きの当サイト主としては大変興味深く拝見しましたが、
やや根拠に乏しく現実味に薄い内容であることは否めませんでした。

しかしながら新ジャンルのクルマが誕生し、元気の無い国内市場を活性化するなどの側面などを考えていくと興味が尽きません。

今回はそんな夢のある「800ccカー実現」の可能性について探ってみたいと思います。

  

今なぜ、800ccカーなのか?

そもそも800ccカーがなぜ必要と思わせるのか

 ● 低迷する国内市場への不満
 ● 大型化を続けるクルマへの不満
 ● 売れ過ぎる軽自動車への不満


各方面から今のクルマに対する不平不満が聴こえてきます。


ピーク時には780万台程あった国内自動車販売も今や500万台程度。

クルマが売れなくなった理由は様々で、
一般的には「人口減」「若者のクルマ離れ」などと言われていますが、
その他にも、「伸びない所得」「1台当たりのクルマ単価上昇」など、
経済的な理由も挙げられます。

更に、
買いたいと思わせる魅力的なクルマが国内から消えていったことも大きな要因。

● グローバル化が進みクルマが大型化。国内向け小型モデルが減少した
● モデルチェンジサイクルが延び新型車登場の回数が減った
● 国内メーカーのグループ化が進行しOEM車が増加。競争力が低下した

以上のことから、魅力的な国内向け車種が減少し購買威力が湧かなくなってきています。


それと反比例するかのかのように軽自動車の内容が充実し、相変わらず新車販売の3台に1台は軽自動車が売れている状況が続いています。

そういった良く売れる軽自動車には、様々な方面から煙たがれる理由がいくつかあります。

● 税収入が少なく困惑する役所
● 軽自動車のガラパゴス規格は非関税障壁と非難する海外
● ほとんど輸出が出来ずコスト高に四苦八苦のメーカー
● 不安な安全性と小型車と変わらな値段に不満を漏らす顧客

以上、軽自動車が今の時代に噛み合わなくなってきた事は否定できません。
しかしながら、税金が低く庶民の足として欠かせない移動手段して確固たる基盤を築いていることも事実です。


そこで、
軽自動車規格を廃止することなく、円滑に軽自動車からの移行を促進するためにも、800ccカークラスの枠組み新設にはそれなりの意義がありそうで、
そのためには、次のような姿が理想的となってきそうです。

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理想的な800ccカーの姿とは?

ここまで挙げてきた問題点から新800ccカーの条件とは

 ● グローバル展開が可能な車両規格
 ● 誰もが納得できる税額

をクリアしていくことが必要となってきます。


現状の税額を、1L以下の小型車と軽自動車とを比較してみると、

自動車税は、
 ● 1L以下の小型乗用車 ・・・ 29,500円
 ● 軽自動車税 ・・・ 10,800円

重量税の1年分は、
 ● 1トン以下の乗用車 ・・・ 8,200円。
 ● 軽自動車 ・・・ 一律 3,300円。

と、3倍弱の差があります。

排気量・車両サイズを制限される代わりに、
この「税の優遇」があることで良好な国内販売を維持し続ける軽自動車ですが、
海外に持っていくと当然この税の優遇は無くなります。

なので、税優遇が無いにも関わらず狭く非力な軽自動車は、日本よりも最高速度・平均スピードとも高い欧米では受け入れられにくいためほとんど輸出が出来ません。

また、海外の厳しい衝突安全基準をクリアできないのも一因のようです。

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こういった点を考慮した結果、浮かび上がってくる新800ccカーの規格は、

新800ccカーの車体サイズと税額(仮)

●排気量:800cc以下

●外寸:現状の5ナンバー以下(全長:4.7m以下、全幅:1.7m以下)

●自動車税を外寸により以下の2段階に設定
 ①「全長:3.6m以下、全幅:1.6m以下」は、15,000円程度
 ② 上記①以上のサイズは、25,000円程度

●重量税の優遇は無し


と言ったようなものが、一例として挙げられそうです。


ユーザーが現状の軽自動車に一番不満を感じる点は、車両同士の衝突安全性に難がある点ではないでしょうか。特に、軽自動車の全幅(1.48m)の狭さは側面衝突時にかなり不安が残ります。

この点も考慮し、「全長:3.6m以下、全幅:1.6m以下」であれば、だいぶ安全性も改善出来そうですから、たとえ重量税の優遇が無くなったとしても15,000円程度の自動車税であれば、ユーザーも納得できそうです。
 
また、新車購入の3割以上もいる軽自動車から多くの乗り換え組がこちらへ移動することも期待できますから結果、役所も税収入が増えることになります。


そして、輸出を考慮した場合「全長:3.6m以下、全幅:1.6m以下」では若干小さ過ぎる嫌いがありますから自動車税の設定を2段階とし、税額が上昇するもののこれ以上の外寸設定も出来るような余地を残します。
もしノーマルの800ccでは非力であるならば、ターボを付加すれば対応が可能でしょう。

こうすることで、メーカーはグローバル展開も可能となり国内オンリーの縛りから解放されコスト管理が楽になってきます。
結果、ユーザーへの提供価格が下がることも期待できます。



また、排気量が2倍違う小型車と比較しても同程度にしかならない軽自動車の燃費は、効率が良くありません。

効率的にみて理想的な1気筒当たりの排気量は400~600ccと言われており、
現状、全て3気筒の軽自動車は1気筒あたり220ccとだいぶ理想値からかけ離れています。

この数値を、総排気量800ccにすることで多少なりとも近づけることができ、燃費改善が期待できますから、低炭素社会を目指す社会ともマッチしてきます。


推測の域を出ない話題とはなりましたが、
新しい800cc規格のスタイリッシュなコンパクトカーの登場に、期待をしてみたいところです。
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