48Vマイルドハイブリッドで欧州車の攻勢が始まる

 

直列6気筒エンジン復活にも一役買う

現状、直列6気筒を生産しているにはBMWだけとなってしまい寂しい状況にありますが、メルセデス・ベンツが約20年ぶりに直列6気筒を復活させます。

そして、このエンジンに48Vマイルドハイブリッドが組み込まれています。

この直列6気筒ガソリンエンジン(M256型)は、エンジンとトランスミッションの間にISGを組み込みマイルドハイブリッドを形成しており、2017年にSクラスのマイナーチェンジ時に搭載予定。

今後メルセデス・ベンツはすべてのV6エンジンを直6に置き換えていきます。

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現状、48Vマイルドハイブリッド搭載市販車は、
ルノーがMPV・セニックへ、アウディの登場は2017年に予定されています。

また、PSAグループ(プジョー・シトロエン)、ボルボ、GMそして中国メーカーも48V電源に絡む開発を行っているようです。

今後、48Vマイルドハイブリッドの搭載車種は欧州の大型車を中心に始まっていくものと推測され、搭載例が増え関連機器のコストが下がっていけば、コスト管理が厳しい中・小型車へと搭載車種が増えていく可能性があります。

足元の欧州で受け入れられるか

欧州での環境対策車の主役はクリーンディーゼルで、ハイブリッドの普及はまだまだといったところ。

欧州でのハイブリッドの販売が思わしくないのは、
ハイウェイ走行が多くなり高速走行での燃費向上が良くないからとの見方がありますが、

それよりもマニュアル車の比率が依然として多いことからして、
欧州は走行性能にこだわりが強い傾向があるとの推測もでき、

エンジンが突然停止しEV走行をちょこちょこと挟んでくる走行フィーリンと低公害車との認識から、ストロングハイブリッドに走りのイメージが沸かないのが、欧州で今一つ普及が進まない一因かもしれません。



その点、マイルドハイブリッドはあくまでもエンジンのアシストにまわり、エンジンによる走行フィーリングを著しく変化させませんから、低コストであることも踏まえ、欧州では受け入れられ易いジャンルのクルマとなりそうです。
 

日本メーカーの対応

48Vの車載電源規格がドイツ5社(※実質3社)で行われ標準化されたということで、他のメーカーは締め出しをされた格好になっています。

日本メーカーも同様で今後、48Vへの対応を行うべきかといったところで、
このあたりを考察してみます。


●ストロングハイブリッド技術をほぼ確立している日本メーカーに、マイルドハイブリッドを新たに開発し導入していく旨みは少ない。

●しかしながら、クルマの必要電力が逼迫してきているのは日本車も同じで、自動運転技術、電動ターボ等の新しい技術・デバイス搭載を考慮すると、マイルドハイブリッドを抜きにしても48V電源の必要性を感じる。

●低酸素社会を目指す上でEV(電気自動車)の普及を表明している各社ではあるが、バッテリー性能の向上遅延・コスト高等を勘案すると、思いのほかEVの普及には時間を要することが推測される。


今後、主力の自動車市場が新興国へシフトしていくことを考慮すると、
クルマの動力として内燃機関(エンジン)が当面、主力である事には変わりがないことからも、

エンジンをアシストするマイルドハイブリッドの必要性は存続することが予想できますから、日本メーカーがすっぱりとマイルドハイブリッドを切り捨てるまでの判断には、現状至りません。



日本のストロングハイブリッドは、
各社が独自の規格に基づき開発してきました。

片や48V車載電源規格はドイツの主力自動車メーカーが手を組み標準化した規格で、有力サプライヤーを巻き込み開発に当たってきており、その本気度の高さが伺えます。

以上のことから、日本メーカーも48V への開発には足を踏み入れていくことになるのかもしれません。

次世代車の有力候補の行方が依然として定まらない今、各メーカーは様々な分野に手を染めていくしかないといったのが現状のようです。

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